Mulberry Musicには色々な年齢や環境の方が来られていますが
皆さん来られるまでに何度も音楽を奏でたい衝動に駆られてきたようです。

私は人生の時間割は人それぞれだと思っています。
何度もやってくる衝動の中で一歩踏み出されたときがその方にとって良いタイミングなのだと思います。
自覚の有無はさておき、そんな決断をされてきた方々と出会うこの仕事にとても責任を感じたりもします。

学び方も子供には子供のやりかた、青年には青年のやりかた、大人には大人のやり方で良いと思います。

まだ基準の定まっていない子供時代には、その未知に向かっていく強い本能が発揮されるように。

家庭や学校という与えられてきた場から自分の居場所を作り出していく青年期にはより実践的、具体的に。

人として経験豊かに過ごした大人の学びは「こういうことでしょ」や「今までこうやってきた」といったある種の思い込みの内外を味わう学び。

音楽を奏でたり、楽器を弾くという作業をしっかりと見ていけば座るだけ、指一本動かすだけでも多くの発見があります。
その豊かな経験ゆえに「こんなもんでしょ」と思い込んでしまうのは余りにも勿体無い。
思い込み以上の可能性を私たちは自らの身体に秘めています。
教室では既知と未知をともに楽しんでいけたらと思います。

習い事や趣味、学習とは自分の庭に木を植えたりして庭造りをしていくようなものと捉えることも出来ます。
限りある空間を見つめ豊かで洗練された庭をつくあげていく。それはとても素晴らしい事だと思います。
別の楽しみとしては、ここが自分の庭だと思っていた柵を壊して庭を広げていき未知の領域で起こる出来事を楽しんだり冒険したりもできます。
これも、私たちがもっている可能性の使い方だと思います。

そのように捉えていけば何かのイベントために頑張るというよりは自分自身を知りその事を理解していくという日常の積み重ねの中で音楽と向き合っていくことが出来るのではないかと思います。

良い時間を過ごしましょう。