来られている方からレッスン中に「~さんのように自然な演奏はどうすればできますか」
と尋ねられました。
「自然な演奏」は「自然な動きによる演奏」「自然が宿っているような演奏」
の意と受け取り答えてみました。
そんな内容について簡単に書いてみます。
質問された方が他者の演奏から「自然(っぽい何か)を感じた」ことが大切で
「~さんのように」は大した意味がないと思いますのでそこは考慮しません。

私がかつて考えてやってきたことを簡単にまとめてお話しします。

単純に考えれば「自然な演奏」の対になるのは
「人工な演奏」「人為的な演奏」と言えるのかと考えられます。
人為的に感じる演奏はやはり我(ガ)に満ちているのではないかと思います。
確かにそのように感じさせられる演奏は見かけます。

では人為的ではなくて自然的なものとは?
と問いを立てて考えてます。

例えばものが落下する事には自然の力が働いていると思い当たります。

なのでそういった落ちる力を弦を押さえるとき、ピッキングをするときに使ってみます。

そして、その様な力を使う事によって人為のみで弾いていた時と音が少し変わってきます。
こんな感じで色々と推量をしては試していきます。

経験を積みながらさらにピッキングなりの動作の中で起こっていることを観察していきます。
するとこういった類の力はまだ他にもある事にも気づきます。

これまでのそういった試みの積み重ねの中で
そういった力を使っていく事、またはそういう力に人為的な動作から置き換えていく事によって
「自然な演奏」言い換えれば「自然が感じられる演奏」
「自然な何かが宿っている演奏」に近づいて行くことが分かりました。
同時に私自身もそのような事を多く見つけながら演奏しています。楽しさや味わいも増してきていることをお伝えしました。

そんなことを考察していくときに頼りのしているのは
少しのぶつかり、無理している感じ、等のシグナルです。
瞬間瞬間を味わっていきましょう。
段々とそんなシグナルの取り扱い方が分かってきます。

多少意味不明な事が書いてあるかもしれませんが
たまたま通りかかりご覧になった方に何かのご参考になればと思い書いておきました。